ようやく予約した当日。緊張しながら足を踏み入れた診察室で、私は自分でも予想外の行動をとってしまいました。 「本当はボロボロなのに、先生の前で『大丈夫です』と笑ってしまった」のです。
今回は、私がメンタルクリニックの初診で陥った「診察の難しさ」と、その失敗を経てたどり着いた「診察用カンペ」のすすめについてお話しします。
【体験談】なぜ私は診察室で「健康なフリ」をしたのか
初めて先生と対面したとき、私は反射的に「しっかりした自分」を演じてしまいました。
- 性格:自分の本音を人に伝えるのが大の苦手。自分の中の「理想の社会人としての振舞」、こう在るべきに縛られ「仕事が辛い、休みたい」が言えなかった。
- 無意識の強がり: 「まだ休むほどじゃない」「ダメな自分を認めるのが怖い」という心理が働いた。
- 診察の結果: 先生に「ちょっと疲れているだけ」と誤解され、軽い頓服(とんぷく)を処方されるだけで終わってしまった。
- 当時の本音: 「もっと色々聞き出してくれると思っていたのに、あっさり終わっちゃったな……」という、やり場のないモヤモヤが残った。休んでいい状況だと後押ししてほしかったけれど、「私ってまだ大丈夫なんだ」と悲しくなった。
今の私からあの時の私へ:先生はエスパーではないので言わないと伝わらない。自分の状況を伝えていないのだから「私ってまだ大丈夫なんだ」は間違いだった。繕わない自分の気持ちを先生に話せるまで通院してみて。
4. メンタルクリニックの診察は「自分から話す」スタイル
この「自分から話す」スタイルが私にとっては非常に難しかったのです。ドラマのように先生がすべてを見抜いてくれるわけではありません。私は自分のことを話せるようになるまで時間がかかりました。
- 現実: 多くのクリニックは「今日はどうされましたか?」という問いかけから始まります。
- 課題: 自分の状態を客観的に伝えるのは、心が弱っているときほど難しい。自分はどんなことが辛いのか、大変なのか、本当に受診するに値することなのか、色々考えてしまってなんだか話しずらい。
- 薬の副作用: 最初に処方された薬が体に合わず、動悸やめまい、吐き気等が出て飲むのをやめた。まだ休む段階じゃないなら、とその1度で通院もやめてしまった。
5. 失敗から気づいた対策:診察用「カンペ」のすすめ
初診で通院をやめてから数ヶ月後、不調がかなり悪化して再受診したとき、私は前回の反省から「カンペ(メモ)」を作って持参しました。これが、運命を変えました。
私がカンペに書いたこと(例):
- 体の症状: 涙が止まらない、原因不明の体調不良、吐き気、頭痛、咳等。
- 仕事の状況: やる気の低下、気分の浮き沈みが激しい、プレッシャー、理想通りにできない自分への劣等感、焦燥感。
- 今の気持ち: 「本当は今すぐ逃げ出したい」「消えてしまいたいと思うことがある」
効果: 先生の今日はどうしましたか?からフリーズして言葉に詰まっても、メモを読む(あるいは渡す)だけで、先生に「今の深刻さ」が正確に伝わりました。その結果、「今すぐ休みましょう」という言葉と、診断書が出されました。
6. まとめ:これから初診を受けるあなたへ
- 「大丈夫です」は言わなくていい: 診察室は、あなたが一番ダメな状態を見せていい場所です。大丈夫じゃないから、勇気を出して病院まで来たのです。
- 話せないかもしれないなら書いていこう: スマホのメモでも、紙の切れ端でもOK。文章じゃなくて、単語を書き留めておくだけでもOK。
- 薬の相性は正直に: 「合わない」と感じたらすぐに伝えていい。それはあなたのせいではありません。
※この記事は私の実体験に基づくものです。医学的な判断については、必ず医師にご相談ください。


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